刀語一言感想

刀語の3・5~10巻を一気に読了したので、覚書と言うことで一言感想。

3・『千刀・鎩』

七花ととがめのお姫様抱っこ、七花の頭脳プレイ、三途神社や敦賀迷彩の事情など、1・2巻に増して諸所に西尾維新らしい魅力が出てきた感じですね。しかし意外と話が通じる人が多いな、所有者。冒頭のモノローグからして、想像していたよりも突っ込んだストーリーになりそうです。

5・『賊刀・鎧』

散々伏線が貼られてきたあのシーン、思ったよりはあっさりしていてちょっと残念でした。オチは笑いましたが(笑)しかもよりによって薩摩に縁のないあの人物に指摘されるとは・・・。七花が自分ではそうと知らずにやきもちを妬くシーンなど、彼の情緒面の発達が見られて面白かったです。「俺の女に手を出すな」はよかったなぁ・・・!

というか鎧かよ、というところを一番に突っ込むべきでした。他の巻を読んだ後でも、この異常さは際立っている・・・。『微刀・釵』には負けますが。

6・『双刀・鎚』

雪山編。即刻後悔するとがめに笑いました。

こなゆきは今までの所有者になく可愛いキャラでしたね。そしてそんなこなゆきが例え敵に乗っ取られても、彼女を生かした七花。この彼の変化が後々大きく物語に関ってきそうです。

7・『悪刀・鐚』

七花と七実の姉弟対決。これは「刀語」の中でも大きな盛り上がりを見せた巻だと思います。しかし七実の強さ半端ない・・・!彼女が刀集めをやってたら速攻で12本そろってしまいそうです。暴力で。

七実の「天才」であるが故の苦悩も、七実がどれほど規格外であるかを見せ付けられた後だったので余計に胸に来ました。こんな才能は持ちたくないなぁ。

8・『微刀・釵』

日和号。ひよりごうではなく”び”よりごう。2重の意味で、「人間らしさ」がテーマなのですね。その意味を含め、この刀の名前はこのシリーズの中で一番好きです。

対カラクリ、ということでしたが、むしろ今までの相手よりは楽勝だった印象ですね。それもとがめの頭脳あってこその事なのですが。戦闘シーンのときは「ふーん」と納得しただけですが、否定姫の告げたある事実を知った後だと、よりとがめのすごさに感じ入ってしまいます。

9・『王刀・鋸』

一体どの辺が「鋸」なんだ、と突っ込みたくなりますが、それはさておき。

所有者・汽口の真っ直ぐさ、確かに今までなかったキャラですね。こういう「少年漫画」的なキャラがこの作品だと逆に新鮮ですし、好ましく感じます。ひたすら堅物な彼女を2人が力尽くでなくどう攻略するか、というのも大きな見所です。この辺は「奇策士」とがめの真髄ですね。個人的にはこのシリーズの中で現在1・2を争う面白さでした。

七花ととがめのラブラブもついにここまで極まったか・・・。

10・『誠刀・銓』

所有者は仙人、ということで戦闘描写はほぼなし。少し物足りないとも思いますが、その分ストーリーが大きく動いたり、2人の心情が明らかにされたり、重要な事実が提示されたり、と意味深な面の多い巻でした。これからの展開を考えると、これはこれでよかったと思います。

個人的面白さで並べるなら7、9、4、8、6、…(以下団子)というところです。特に7・9は圧倒的ですね。11・12は待ちですが、こうなったら最後まで追いかけたいです。

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夏のレプリカ

夏のレプリカ―REPLACEABLE SUMMER (講談社文庫) Book 夏のレプリカ―REPLACEABLE SUMMER (講談社文庫)

著者:森 博嗣
販売元:講談社
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―夢を見たいという執着。目覚めてしまったときの後悔。まだ見続けている、と杜萌は信じたかった。

あらすじ

西之園萌絵の親友・蓑沢杜萌(みのさわ ともえ)。彼女の実家は有名な政治家の家であり、彼女は久しぶりにそこへ里帰りをする。しかし彼女が夜中家に帰ったとき、父も母も妹も、家にはいなかった。不審に思いつつも眠りについた彼女だったが、翌朝、彼女の目の前に怪しげな仮面を被った男が現れる。家族はみな彼の仲間に拉致されているという。杜萌の一家は揃って誘拐事件に巻き込まれてしまったのだ。

感想

更新停止といいつつ更新。これからはこちらのほうには、個人的なこと・書評などを気が向き次第書いていこうと思います。放っておくとハーボットがお腹をすかせてしまいますし。

森さんのシリーズ。「封印再度」「幻惑の死と使途」も読んだのですが、感想を書き損ねてしまいました。

今回の本は「幻惑の死と使途」と対になっている物語。といっても、内容的なかかわりはほとんどないですね。互いの事件の状況がちょこちょこ出てくるぐらい。作中でも言われていましたが、こちらの作品はとにかく地味ですね。事件は最初に起こるだけで、あとは調査や、家族・刑事の会話、萌絵と犀川の状況などが延々と語られています。それでも機転の利いた会話などで、相変わらず楽しませてくれるのですが。

真相については・・・いろんな意味で「これはありか?」と思ってしまいました。確かに読み返して大きな矛盾は無いのですが・・・無いのですが・・・この辺が言葉のずるいところですね。というか警察捜査甘いな!!関係者同士の関係とか、普通は真っ先に気づくだろうに・・・。今回は一応「あの事件」と同時期、というのもあったのでしょうが、それをさしひいても、この辺はちょっと納得できませんでした。

この真相、意外性はあるのですが、それ以上に悲しくさせられますね・・・。

あと犀川先生の「名前が逆」と言う台詞。どうひねって考えても意味がわからなかったのですが、ネットで探したら出てきました。・・・思考飛躍しすぎですよ先生!!(「名前が逆」=「幻惑の死と使途」の犯人の名前を音読みで逆から読んだものと、被害者の名前を音読みで読んだものが同じ、と言うこと、らしいです。

これはちょっと、次回に期待ですかね。

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刀語(4) 薄刀・針(ハクトウ・ハリ)

刀語 第四話 薄刀・針 Book 刀語 第四話 薄刀・針

著者:西尾 維新
販売元:講談社
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―一度限りの禁じ手行使!一体全体時代劇!刀語の第四巻♪

あらすじ

「絶刀・鉋」「斬刀・鈍」に続き、三本目「千刀・ツルギ(金+殺)」の収集に成功した七花とがめ。次に挑むのは「薄刀・針」の所有者であり、かつてとがめを裏切った、日本最強の剣士と唄われる錆白兵(さび はくへい)。尾行をつけ動向を伺っていた矢先、彼から七花・とがめ宛に、刀をかけての果たし状が届けられる。一方その頃、真庭忍軍・虫組頭領の三人は、七花に対する人質として姉・七実を拉致すべく、不承島に乗り込んでいた・・・。

感想

何故三巻が飛んでいるかというと、そこだけ抜けてて借りられなかったからです(泣) あまり支障は無かったのでよかったですが。

第四話。四月ですね。四月といえばあの行事。ということでこういうこともありますよと。正直「やられた!」と思いましたが、なんとなく納得してしまいました。ただ十二ヶ月同じように刀を集めているのもつまらないですし、パターン化が防がれて、逆にこれはこれでよかったかな、と。

まずは七花側。とがめと普通に仲良しになってますね(笑) 髪を上げているところとかが妙に微笑ましかったです。錆に関しては・・・とりあえず残念です。あの口癖だけは是非とも聞きたかったのに・・・!しかしラストの会話の応酬は色々な意味ですごかったです。ありがちといえばありがちな手法かもしれないですが、妙に笑えました。

そして七実側・・・詳しくは言えませんが、今回のメインは彼女といっても過言ではありません。読んでる途中で不安になってきて、気づいたらいつの間にか・・・という感じ。詳しくは下のネタバレ感想で。

<以下ネタバレ>というわけで、今回ほぼ全編七実が主役でした。4月ということで、一度限りの禁じ手発動です(・・・本当に一度きり?)。メインは彼女と真庭蟷螂(かまきり)・蝶々(てふてふ)・蜜蜂(みつばち)とのバトルというか、彼女の一方的かつ圧倒的な実力発揮。前日本最強の七実がとにかく最強すぎでした。見事なかませ犬となった真庭の三人が哀れです・・・(特に死ぬ伏線を過剰にばら撒いていた蝶々さん・・・)。

実際のところ彼女はあまりにも「最強」すぎます。これからこの彼女がどういう立ち位置に来るのかが気になりますね・・・。というか、彼女を倒せる人がいるのかどうか。いっそ彼女がラスボスでいいと思います(笑)

しかし錆が全く出てこなかったのは本当に残念です。ラストの枝を見たら格好良い感じでしたし、少しでもいいから活躍が見たかったなぁ・・・。件の「拙者にときめいてもらうでござる!」も聞けずじまいです。確かにあれだけ前情報が出ているのは怪しいと思っていたのですが、まさかこうくるとは・・・。<終了>

来月は薩摩編。いよいよとがめの例のシーンが出て・・・きますよね?(疑)その前に三巻を読まないとなぁ・・・。

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刀語(2) 斬刀・鈍(ザントウ・ナマクラ)

刀語  第二話  斬刀・鈍 Book 刀語 第二話 斬刀・鈍

著者:西尾 維新
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

―黒歴史ならぬ嘘歴史!雑劇寸劇茶番劇!刀語の、第二巻♪

あらすじ

四季崎記紀の12本の刀のうちの一本目「絶刀・鉋」を手に入れた七花ととがめ。二人は二本目の刀「残刀・鈍」を求め、因幡砂漠にぽつんとそびえ立つ下酷城へと向かう。そこで待ち受けているのは、下酷城の城主にして浪人の宇練銀閣(うねり ぎんかく)。彼は真庭忍軍十二頭領が一人、逆さ喋りの真庭白鷺(まにわ しらさぎ)を一瞬で切り伏せてしまうほどの剣士であり・・・。

感想

上の引用は所謂導入部の文章な訳ですが、まさか12巻ずっとこのノリで行くのだろうか・・・。面白すぎてついつい前巻に引き続いて引用してしまいました。

前巻にて状況説明も終わったところで、この巻ではいよいよ西尾維新さんの言葉遊び心が発揮されます。まず目に付くのは「逆さ喋りの白鷺」の本気で読みづらい逆さ喋り(笑)逆さ喋りとは何かというと・・・<よぇねれらでん読るす方り喋いし陶鬱なんこ!>(何故か伏せる)・・・こんな感じです。正直こんなのが全編に渡って登場していたら私はこの本をその辺に放り投げてました。というわけで、早々に退場してくれてありがとう白鷺くん。私は君を(ある意味で)一生忘れません。

そしてその後に繰り広げられたのは、何故かとがめによる「七花の口癖会議」。今見てみたら本の1/10がこの口癖会議で占められています。七花の口癖があれとかあれに決まらなくて良かった・・・!この辺とか完全に遊びだよなぁ・・・と思っていたら、ちゃっかりラストへのちょっとした伏線になっているところが西尾さんらしいです。ラストのとがめの台詞はこの巻で一番心に残りました。

この巻ではとにかく七花ととがめのやりとりが面白かったです。打ち解けた分遠慮がなくなっている感じ。三ヵ月後、とがめが「ちゃりお!」の間違いに気づいたときの反応が楽しみで仕方ないです。西尾さんの思う壺なのだろうが、すごく気になる・・・。

しかし今回はいまいち敵・宇練銀閣のキャラが薄かったです。前巻の蝙蝠があまりに強烈だったせいか、一応全うな剣士であり、人間的にもぶっ壊れていない銀閣は割と普通に感じてしまいました。白鷺のほうがよっぽどキャラとして強烈だったり(笑) 戦闘のシーンは楽しめました。特にとどめのシーン・・・お気楽な七花の強かさを見た気分です。

三巻を読めるのはいつの日か・・・。では。

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刀語(1) 絶刀・鉋(ゼットウ・カンナ)

刀語 第一話 絶刀・鉋 Book 刀語 第一話 絶刀・鉋

著者:西尾 維新
販売元:講談社
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―対戦格刀剣花絵巻。剣劇活劇時代劇。刀語の、始まり始まり♪

あらすじ

亡き父・鑢六枝(やすり むつえ)がかつて島流しに遭ったため、姉・七実(ななみ)と弟・七花(しちか)は不承島にて二人きりで暮らしていた。鑢家は代々、刀を使わない剣の流派・虚刀流を受け継いでおり、七花はその七代目当主である。ある日、この島に奇策士・とがめと名乗る女性がやってくる。彼女の目的は、現在全国に散らばっている、名工・四季崎記紀(しきざき きき)が創りあげた12本の刀を集めること。彼女はその任務を、七花に依頼するためにやってきたが・・・。

感想

買っていません。借りて読んだだけです。面白かったですが、流石に12ヶ月はきついなぁ・・・というわけで、西尾維新による「大河ノベル」第一話。一ヶ月に一本の刀を集めていくという、わかりやすいといえばわかりやすい構造になっています。最初書店で見かけた印象は「薄っ!」だったのですが(笑)、内容は意外と濃くて、読後はあまり薄さを感じませんでした。確かに今までの著作に比べたら大分薄いのですが・・・。

まずはストーリー。この回は七花ととがめの出会いとか、虚刀流や四季崎の刀についてなど、まずは状況説明、といったところ。四季崎の十二本の刀の名前がずらっと出てきたところでは「おお!」と思いました。毒刀・鍍(ドクトウ・メッキ)や薄刀・針(ハクトウ・ハリ)など、名前だけでも気になってしまうものが多いです。このへんの名づけのセンスはやっぱり西尾維新さんならではですね。

また状況説明に終わらず、しっかりと戦闘モードも入ってます。第一話の相手は刀を狙う隠密集団・真庭忍軍の一人・真庭蝙蝠(まにわ こうもり)。彼のキャラも中々強烈というか、確かに刀よりも個性が強い。 能力的にはかなりすごいというか、あれこれ話が広げられそうなキャラだと思うのですが、彼を第一話のかませ犬役に持ってきちゃうのがすごいです。しかし彼は行動が悉く裏目に出ている、ある意味報われないキャラですね・・・。

あとは「来月以降のお楽しみ」・「第一話で話が終わってしまう」など、「大河ノベル」そのものをネタにしているのが面白いですね。現在第二話まで読んだのですが、二話でもかなりネタにされています。来月以降もなんとか買わせようという、作者の企みを感じる(笑)

七花ととがめの関係、12本の刀の特徴、またそれを所有する12人の強豪などについては「来月以降のお楽しみ」となるのですが、内容自体はスタートからかなり飛ばしてます。お金に余裕のある方にはオススメです(なんせ一ヶ月千円の出費・・・)。

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